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上条「俺の幻想殺しが無い…?」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 18:32:23.14 ID:2XzHVaT+O

ふと身体に違和感を感じ、目を開く。辺りは暗闇に包まれ、何も視界に映らない。

上条「まだ夜中かよ…、変な時間に目が覚めちまったぜ。しかし、なんだこのネバネバしたものは」

違和感を確かめるべく俺は右手で蛍光灯のボタンに手を伸ばす。
しかし、いくら伸ばそうとも一向に光が灯らない…、仕方なくない俺は反対の腕でボタンを押す。
そして自分の目に映った光景に俺は思わず絶叫してしまう。

インデックス「ど、どうしたの当麻!まさか泥棒」

何故なら、俺の右肘から先が何かに噛み切られたように消滅し、辺りは真っ赤に染まっていたからである。


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 18:41:11.94 ID:2XzHVaT+O

上条「な、な…………」

余りの出来事に、俺は金魚の様に口をパクパクさせる事しかできなかった。

インデックス「待ってて当麻、いますぐ救急箱持ってくるから!」

慌ててベッドから飛び上がり、駆けて行くインデックス

上条「すまない……、お前の方は怪我は無いか」

インデックス「うん、幸い私はなんとも無いみたい……、どこだったかな救急箱」

上条「そうか…、それなら良かった」

俺は安堵の溜め息をつき、必死に俺の元に走ってくるインデックスを見つめる…。

上条「あれ?……お前なんで口の回り血だらけなの」

インデックス「……………えっ?」


4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 18:42:37.90 ID:QAO6XheE0

痛みや失血による異常が無いって事はなんらかの異能によるものだな。
しかし、無効化できてないっていうのはおかしいな。おかしいな。


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 18:46:27.03 ID:2XzHVaT+O

上条「えっ?じゃなくて、真っ赤だぜ、口の回り」

インデックス「何言ってるの、そんなわけ……って何これ!?」

上条「あのぉ…一つお聞きしたいんですけど、インデックスさん何か食べ物の夢とか見てました?」

インデックス「凄いね当麻!なんで分かったの、私御中元のハム一本丸かじりする夢みてたんだよ」

上条「や、やっぱりそうか……、ふ、不幸だ…」

インデックス「ん?どうしたの当麻。またそんな口癖を」


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 18:59:08.63 ID:2XzHVaT+O

俺は半ば呆然とした顔で天井を見つめながら、インデックスの手当てを受けていた。

インデックス「幻想殺しの当麻の手を私達に気づかれもせずにひきちぎるなんて……明らかにこれは異能によるものだね。
でも一体なんで、無効化が」

上条「こ、こんな事なら、夜食食わせてやってれば良かったぜ……」

インデックス「ちょっと、当麻聞いてるの!?これはまさかイギリス神話に伝わる生きた災厄、蓮獄の墜天使エクゼクティブ・ドミニヲ……」

俺は真剣な顔をしたインデックスの講釈を子守歌変わりにして、もう一度深い眠りにつこうとしていた。


9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 19:05:45.81 ID:2XzHVaT+O

朝、目が覚めると俺の右肘には綺麗に包帯が巻かれ、体には毛布がかけられていた。
ふと膝の方を見て見ると、一晩中俺の手当てをしてくれていたのだろう、インデックスが静かな寝息を立てていた。

上条「ここは感謝するべきなんだろうけど……、なんだか複雑な気分」

時計に目を向けると時刻は登校時間近くまでに差し迫っていた。
俺は膝元で眠るインデックスをベッドに寝かすと、軽い朝食をとり部屋を飛び出した。


11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 19:21:11.64 ID:2XzHVaT+O

いつもの通学路をいつもの様に走る、そしていつもの様に聞こえてくる超電磁砲の轟音を、いつもの様に……

上条「って、ヤバイ。そういや今俺の右手って!」

振りかざした右肘の上を一筋の光が通過し、俺のこめかみに直撃した。
たまらず俺は数メートル先まで吹き飛ばされ、地面に叩き付けらた。

御坂「…………!」

遠くの方から何やら叫び声をあげて走ってくる人影が目に映った。

上条「俺……、アンチスキルに訴えてもいいのかな」

上空に広がる青空を眺めながら、俺はふとそんな事を思った。


12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 19:32:10.74 ID:2XzHVaT+O

御坂「いい加減機嫌直しなさいよ、いつまでフテくされてるのよ!ほらこれあげるから」

オロナミンCを差し出す御坂の手から、無言で受け取ると蓋を抜き、勢い飲み干した。

上条「別にフテくされてなんかないぜ、別に上条さんの不幸は今に始まったんじゃねぇし。
別に超電磁砲打っ放されるのだって今に始まったことじゃねぇし…」

御坂「でも弔電時報にならなくて良かったじゃない、なんちゃって!」

上条「……少し黙っててくれない」

御坂「ゴメン……」


14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 19:47:31.45 ID:2XzHVaT+O

俺達は暫く無言でベンチに腰を掛けていた。何気なく、目の前の道路を通り過ぎる車の数を数えてると御坂が俺の肩を勢い良く掴んだ。

御坂「決めたわ!私が絶対当麻の腕を切断した、犯人を捕まえてあげるから。だから元気だしてよ」

上条「いや……犯人というか、なんというか」

御坂「幻想殺しの当麻の手を切断するって事は……明らかにこれは異能によるものよね。
でも一体なんで、無効化が」

上条「あ、ヤバイ。この時間じゃ遅刻じゃないか」

インデックス「これはまさか学園都市に伝わる生きた亡霊、獄炎の超能力者ゲッシュペンスト・ソサエティ……」

俺は何やら一人で盛り上がっている御坂を横目に、学校へ向けて歩を進めた。


15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 19:54:00.22 ID:7V9A0dZ80

>>14
なんか禁書が出てきたw


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 20:03:46.43 ID:2XzHVaT+O

案の定遅刻してしまった俺は、小萌先生の説教を小一時間受けると自分の席につく。

土御門「災難やったな上やん、まぁ気にしないことだな。こんな日あるさ」

青髪「変われるもんなら変わってやりたかったんやけどなぁ」

上条「全く今日はトコトンついてない……、早くノートとらないと、またどやされるぜ」

俺は急いで鞄から教科書と筆記用具を取り出すと、黒板に向う事にした。
土御門「ん?なんだ上やん、お前左利きだったっけか」

上条「あぁ、ちょっと訳ありでな……ほら」

綺麗に無くなった右腕を二人の前にかざすと、見る見る目が丸くなっていった。


17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 20:14:35.41 ID:2XzHVaT+O

しまった名前変え忘れたw


青髪「あれ、上やん右手あらへんやん!?」

上条「あぁ、実は昨日な……」

小萌「そこ、余計なおしゃべりしちゃいけません。特に当麻ちゃんは遅れて来たのにいい度胸ですね!」

小萌先生の怒鳴り声と共に数本のチョークが飛んで来た。青髪達は器用にノートで防いでいたのだが、左手では動作が遅れ俺だけ額に直撃していた。

土御門「ここまでくると上やんの不幸も羨ましいぜよ、ま…取り敢えずこの話は授業が終わってからな」

そんなに羨ましいなら、いつでも変わってやるよ。そんな事を思いながら俺は慣れない左手でシャープペンと格闘していた。


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 20:19:46.03 ID:SOi770qP0

何でみんなこんなに冷静なんだよwww


22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 20:31:11.64 ID:2XzHVaT+O

一通りの授業を終え、俺達は机を囲って昼食をとっていた。

土御門「しっかし驚いたな、右手が無くなってるなんて。心配で授業所じゃなかったぜよ」

上条「嘘をつけ、嘘を……思いっきり机に突っ伏して寝てただろうが」

青髪「折角帰りにゲーセンでスト四、対戦しようと思ってたんやけどな。お流れかいな」

上条「悪ぃな青髪、変わりにこのハムをお前にあげよう」

土御門「ほぅ、珍しいな。ハム結構好きじゃなかったか?」

ハムに限らず肉類ならなんでも好きたが、今はとてもじゃないが食べる気がしなかった。
嬉しそうな顔でハムを咥える青髪の様子に、不意に吐き気を覚え思わず俺は窓に目を向けた。


26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 20:55:42.10 ID:2XzHVaT+O

土御門「しかし、上裂の姉さんでさえ、傷一つつけられ無かった幻想殺し……。それを切断するなんてな、明らかに異能の力によるもの、恐ろしい達人だろうな」

青髪「イマジン……なんやそれ?新しいゲームかいな」

土御門「いや、聞き流してくれ。……ま、まさか神格化された与太話かと思われていたが。
陰陽頭、陰陽全ての五要素を完全に意のままに操る、神祿の式神、七月幻想…」

俺は土御門達の会話を聞き流しながらカツサンドを咥えて窓から校庭の様子を観察していた。

上条「そういや今日の体育はソフトボールだっけか……。サウスポーなんて俺に出来るのか」

その時、校門の方向から明らかにうちの学校とは違う制服の人間が入ってくるのが目に映った。


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 21:12:06.34 ID:2XzHVaT+O

上条「あれはビリビリか……?朝の事で謝りにでも来たのか」

だがモーゼの如くアイツの進行方向に人が道を空けるのを見て、自分の認識が間違いだった事に気付く。
俺はカツサンドを全て平らげた後、コーヒー牛乳を啜ってその人物の到着を待つ事にした。

土御門「…っていう具合だ。陰陽師同士ならば闘う方法はいくらでもある。B2パターンでいくぜよ」

青髪「いや、待って。僕たちだけじゃ、B2パターンだと対応仕切れない可能性もあるで。ここはA4パターンがええと思うんなけど……」

土御門「なるほど…、さすがだな青髪、とても素人の意見とは思えんぜよ。さて上やん、キミの意見を聞こう」

上条「え……?なにが」

突然話をふられ、どう応えようかと思案していると、教室のドアが勢い良く開いた。


28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 21:15:45.60 ID:iPNI157w0

なんで右腕なくなったのにこんな普通に過ごしてるんだよw


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 21:28:22.72 ID:2XzHVaT+O

土御門「なんだ、あれは常盤台の制服か…?なんで中学生がうちの学校に」

上条「よう…、遅かったな御坂妹」

御坂妹「何故一目で分かったのでしょうか……、とミサカは驚きを隠しきれません」

俺は大きなバズーカ砲を壁に立て掛けさせると、妹達を椅子に座らせた。

青髪「なんや、上やんの友達かいな。にしてもそのバズーカ格好いいなぁ、ちょっと触らせてもらってええ?」

御坂妹「それはバズーカではありません…。フーゴ・シュナイダー社で1943年から量産された、パンツァーファウスト。携帯式対戦車用無反動砲です……、と御坂は目の前の青髪に説明してあげます」

上条「で、何の用なんだ?ビリビリの変わりに謝りにでも来たのか」

御坂妹「いえ、半分は正解で半分は間違いです…、とミサカは微妙な表情をしてみます」


30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 21:42:03.35 ID:2XzHVaT+O

御坂妹「貴方の右手が無い事はネットワークにより把握しています、恐らくはM-46対戦車地雷による……」

早口でまくし立てあげる妹達に、思わず声を挟む。

上条「いや、気持ちは有り難いんだけどさ……犯人もそんなに悪いヤツじゃない気がするんだよね」

青髪「あかん…あかんで上やん。上やんは優し過ぎるねん、このままじゃいつ第二、第三の上やんがでるかわからへんで!」

土御門「そうだ…、たがそんな気持ちを持った上やんやからこそ、俺達もこんなに必死になってる…それを分かって欲しいんぜよ」

上条「は……はぁ。そりゃどうも」

御坂妹「……というわけで、早速私の右腕を切り落とします…、とミサカは懐からサバイバルナイフを取り出しふりおろします」


33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 21:44:06.63 ID:StiFuR3h0

バズーカと見間違えるならパンツァーシュレックじゃ・・・


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 21:48:46.84 ID:bCmSNovv0

一般人から見れば全部バズーカ


36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 21:54:29.80 ID:ahyMd9VG0

パンツァーって学園キノでもよんだか?


37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 21:59:47.41 ID:2XzHVaT+O

何となくWikiで検索しただけなんだぜ



いきなりの出来事に俺達は絶句する。俺はその振り下ろされたナイフを掴もうと右手を伸ばすが、空しく肘が空を裂くだけだった。

上条「し、しまった、ちくしょう!ま、間に合わねぇ、青髪頼む!」

青髪「いっけぇぇぇ!」

青髪が自分の手でいじっていたパンツァーファウストを天井に向けて撃ち放つ。その爆風により妹達の手に持ったナイフは廊下を転がり落ちた。

土御門「さすが青髪だな、壁ではなく天井に狙いを定める事により被害を最小限に止どめている。敵に回したくない男ぜよ」

俺は急いで、妹達の身体を床に抑えつけ問いただす。

上条「一体どういうつもりだ…、まさかその右手を俺に?そんな馬鹿な考えしてんじゃないだろうな!応えろっ」

姫神「馬鹿なのは貴方達…。それはパンツァーファウストではなくパンツァーシュレック」

教室の端で文庫本を読んでいた姫神の呟く声が教室に響いた。


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 22:14:46.55 ID:2XzHVaT+O

御坂妹「私は貴方に感謝しきれない程感謝しているだから……、と御坂は自分の覚悟を告げてみます」

上条「バッキャロウ!俺は…俺は自分の右手の為に誰かが犠牲になるんだったら右手なんていらねぇ!お前は本当に覚悟が出来てんのかよ、恩とか感謝とかで歪んじまってんじゃねぇのかよ」

御坂妹「だって……クジ引きで負けたから…。絶対ミサカ18732番がインチキに決まってるのに…、とミサカは愚痴ってみたり」

上条「いや………なんかゴメン」

俺は妹達を校門まで見送ると教室に戻った。勿論その後、俺達三人は小萌先生により指導室に連れて行かれた事は言うまでもない。


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 22:26:36.78 ID:2XzHVaT+O

小萌「一体どういうつもりですか、教室でアサルトシュラウドを使うなんて!先生プンプンですよ」

青髪「先生ぇ、アサルトシュラウドやのうてパンツァーシュレックいうらしいですよ」

小萌「そんなのどっちでもいいです!これだけの事をしたんですもの、次の体育じゃ絶対F組に勝って下さいよ」

土御門「それならお安い御用で……っていいたいんだけど。上やんのポジションをピッチャーから変えてもらっていいかな」

小萌「何馬鹿な事言ってるんですか!上条ちゃんがピッチャーしなきゃ勝てる試合も勝てないじゃないですか」

土御門の意見を顔を真っ赤にして抗議する小萌先生、まぁ普通に考えたらそうなのだが…今日はそういう訳にはいかない。
仕方なく俺は小萌先生に右腕を掲げる。

上条「実は、俺こと上条当麻はこんな状態でして」

小萌「あ……あらまあ」


45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 22:45:01.76 ID:2XzHVaT+O

小萌「やんちゃな上条ちゃんの右手を切り落とすなんて…明らかにこれは異能によるものですねぇ」

上条「というわけで、今日は俺見学って事で…」

小萌「これはまさか、包丁に使われる鋼の中では最高峰といわれる安来青二鋼、総火造りの最高級包…」

青髪「さて…それじゃぼちぼち教室に戻ろうか?」

土御門「そうだな、F組はファーストの守備が硬いから苦手なんぜよ」

俺達は何やら、包丁について熱く語っている小萌先生を横目に指導室から出ることにした。


47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 22:57:04.64 ID:2XzHVaT+O

晴天の青空の元、午後の授業が始まった。科目は体育、俺は昼寝がてらに見学するつもりだったのたが、何故か今ピッチャーマウンドに立っている。

小萌「右手が無いなら左手を使えばいいんです。先生って賢いですねぇ」

上条「なんでこうなるんだよ…、サウスポーなんてやったことないぞ」

土御門「すまん上やん、俺達も説得してみたんだが…」

青髪「なんせ監督の命令に選手は逆らわれへん。チームの規律を守る…それが集団競技の基本なんや…すまんな」

申し訳なさそうな二人に俺はアイコンタクトで応える。こいつらの気持ちを無駄にしない為にも。

上条「この試合勝つしかない……か」


48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 23:10:04.08 ID:2XzHVaT+O

しかし、ただでさえパワーヒッターの多いF組だ……、まともにやっても危ういと言うのに利き手が使えないと来たもんだ。

「気持ちで負けていては、勝てる試合も勝てない……。まずは脳裏に勝利の方程式を思い浮かべなさい」

バッターボックスの方から刺すような視線を感じ、目を向ける。その先にはキャッチャーミットを付けた姫神の姿があった。

上条「お前がキャッチャーなのか?…しかし、勝利方程式といっても」

姫神「貴方も知っているはず、己の力を確信出来ず、無様に敗北していった者を…。だから信じるの、必ず勝てるって」

上条「姫神……。そうだよな、信じれば空から車が降ってくるかもしれねぇ…、信じればサウスポーでノーヒットノーラン出来るかもしれねぇ!」

俺の叫び声と共に放たれたボールは、弧を描きマウンドの中央でバウンドしていた。


50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 23:21:08.41 ID:2XzHVaT+O

姫神「タイムー!先生ちょっとタイムー!!」

青髪「なんや、いきなりタイムかいな?勢いが削がれるで。なぁ上やん」

俺は青髪に返事をする事も出来ずき、バッターボックスから歩いてきた姫神に胸倉を掴まれていた。

姫神「ねぇ……何、今の……?」

上条「えーっと……何と申されましても、私心当たりがありませんの…」

姫神「だ・か・ら、今の情けない送球は何だって言ってんのよ!信じろって言ったわよね、私言わなかった?ねぇ」

上条「はい、確かに…でもですね、私も信じて全力でやってみたのですが…」

姫神「信じても結果がだせなきゃ意味ないのよ!歴史なんてね、所詮は勝者の戯言なのよ!」

俺は姫神に小一時間問詰められ、涙目になりながらその質問に応えていった。


53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 23:29:43.91 ID:2XzHVaT+O

土御門「姫神となに喋ってたんだ上やん、内緒話なんてモテる男は辛いねぇ」

上条「いや…なんでもないんだ……。敗者が何言っても無駄なんだぜ」

青髪「……ん?上やん泣いてへん、ホンマに大丈夫かいな。保健室まで連れてってやろか」

その後、心配する二人を上手く誤魔化し、俺は続投した。
人間死ぬ気でやればなんとかなるもので、試合は均衡を保ち進んでいった。


56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 23:49:32.30 ID:2XzHVaT+O

上条「ッ…!しまった、球種を読まれていたか」

グラウンド一面に気持ちいい程の快音を響かせ、ボールは校庭のフェンス目掛けて距離を伸ばしていった。

姫神「だから、このF組の里中さんはソフトボール部の主将だから……、敬遠って言ったのに…」

上条「嘘つけ、アイコンタクトでそんな長い文章伝わるわけないだろうが!」

姫神「……………え゛?」

上条「わかりましたーっ、命に変えても取って参ります!」

俺は姫神に敬礼すると、振り向きボールを目で追いかける。外野も必死でボールを追っているが、とても追いつきそうにない。

青髪「ま、不味いで、ランナーは一塁、三塁。この場面での大量失点は痛過ぎる…!」


57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/27(土) 23:50:44.30 ID:SOi770qP0

いつの間にか野球SSになってたでござる


58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 00:05:02.98 ID:2XzHVaT+O

土御門「臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前……。九字の大事は深秘にして、語り難き事なれども、疑念を晴らさん…」

青髪「な…なんや、急に風向きが変わった……、これなら、これなら間に合うで!」

幸運な事に、ボールの進行方向とは逆向きに突風が吹き付け、その勢いを相殺していた。
これはまさか、今俺に幻想殺しが無い為に、不幸の連鎖から一時的に免れているとでもいうのか。

土御門「式神、カマイタチ……ちょっと反動がキツかったか…。青髪、絶対…とれ…よ」

俺の眼前で、ダイビングキャッチをし、グローブにボールを納める青髪と、身体中から血液を噴射する土御門の姿が映った。

上条「幸運だぁぁ、いやでも不幸だぁぁ!?どっちなんだぁ!」

姫神「……そんなの、幸運に決まってるじゃない」

いつの間にか俺の背後に立っていた姫神が、俺の肩に手を乗せ優しく呟いた。


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 00:24:04.31 ID:y94ZQCduO

担架で親指を俺達に立てながら保健室に運ばれていく土御門に、俺と青髪はただ立ち尽くすしかなかった。

姫神「この回で2得点出来れば私達の勝利……、土御門君の気持ちを無駄にしない為にも頑張りましょう…」

上条「言われなくても分かってるさ、いくぞ青髪!」

青髪「分かってるで上やん、土御門の分まで僕が頑張るんや…!」

上条「お前だけじゃない、俺も…俺もいることを忘れんじゃねぇよ。俺達は三人で一人……だろ?」

青髪「そうやな…、よしやれう!僕たちのクラスの勝利を保健室の土御門に届けるんや」

俺達二人は静かに頷くと、硬い握手を交わした。

姫神「……………」

上条「もう攻守交代だぞ姫神。つか…なんでよだれ垂れてるの?」

姫神「いえ……別に…」


61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 00:43:46.52 ID:y94ZQCduO

上条「一打席目は姫神か…ラッキーだな。こりゃ敬遠してくれるだろう」

姫神「敬遠…?そんな甘い手が私に通じるとでも…」

そう呟いた姫神は軽く跳躍すると、相手の敬遠球に向ってバットを振り抜いた。

青髪「な…なんやて。敬遠球を打つなんて、予め相手がそうすると予測してやな無理や…。なんて自信なんや」

姫神「予測…?違うわ、私相手に敬遠は絶対。…絶対の自信を持って行動したまで」

打球はグラウンドの遥か彼方に消え去り、姫神は悠々とホームベースを踏み付ける。
その表情は王者の貫禄に充ち満ちていた。

上条「俺……アイツにソフトボールで勝てる気がしない…」

青髪「それじゃ僕も、姫神さんに続きますかいな」


63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 01:01:44.61 ID:y94ZQCduO

その後、青髪とその次の打者は三振。ツーアウトという最悪の状況で俺の打順が回ってきた。

青髪「だ……大丈夫や…か…上やん、自分を信じて…ぎゃぁぁぁぁぁ!」

上条「……ねぇ姫神さん、三振くらいでそこまでしなくても。俺も集中できな……」

姫神「三振……くらい?」

上条「いえ、なんでもないです。俺何も言ってないです!俺何も……見て無いです」

俺は姫神に四の字固めをかけられ続ける青髪を横目にバットを構える。ここはなんとしてもヒットを打って後に続けたい、たが出来るのか…左手の俺に……。

上条「いや…、駄目だな。信じるんだったよな、そうすりゃ、空から車だって降ってくる…片手でホームランだって打てる…!今だけでいい、俺に力を貸してくれっ、アウ…なんとかさん!」

俺は目を瞑り祈るような気持ちでバットを思いっきり振り抜いた……。その手には鈍い感触と、その耳には大きな金属音が。


64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 01:15:24.60 ID:y94ZQCduO

姫神「くっ……下手に打球が伸びても凡フライになるだけ。ここはバントでしょう!」

姫神の叫びも耳に届かない程、俺は全速でグラウンドを駆けた。確かに打球の落下位置にはセカンドが待構えているだが、だかな……

上条「それがアウトになるだなんて、誰がキメたんだよ!俺は信じる…、ホームベースを自分の足で踏む事を……信じる、信じさせてくれぇぇ!」

小萌「か…上条ちゃん……」

俺の叫びと共に頭上を一筋の光が走った…この感覚、どこかで…。
気がつけばフェンスの金網に突き刺さったソフトボールとホームベースを踏み付ける俺の姿があった。

姫神「な…なんなのあの打球の伸びは……、突風…?いや、あの勢いは落雷とでもいうのかしら…」


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 08:29:38.05 ID:y94ZQCduO

火照った身体を冷ます為に着替えが済んだ俺は、屋上で風に吹かれていた。
何気なく、辺りを見渡すと、校門前に見慣れた制服姿があった。

上条「パンツァーファウストは無い……か。なるほどな、さっきの奇跡はコイツの…」

その時、背後に気配を感じ無意識に振り返る、……瞬間額に鈍い痛みが走った。

姫神「鈍感……、早く拾って…」

上条「痛ってぇな、何しやがるんだよ!拾うって何を」

姫神がゆっくり俺の足元に指を向ける、見るとオロナミンCの瓶が転がっていた。


72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 08:38:27.77 ID:y94ZQCduO

姫神「まさかあの当たりでベースまで帰ってくるなんて……、信じたら本当になんとかなるのね」

上条「実際、何とかなったんだ…、歴史は勝者の戯言なんだろ、だったらそういう事だ」

姫神「そういえば一つ聞きたい事があったの…、何故F組相手に左手で?まさかハンデのつもり…」

先程まで穏やかだった姫神の表情がまた険しくなった。俺は慌ててオロナミンCから口を離すと、右肘をコイツに見せてやる。

上条「全く…お前とソフトボールは混ぜるな危険だな」

姫神「…………無い」


73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 08:46:29.28 ID:y94ZQCduO

姫神「幻想殺しの貴方の腕が無いなんて……明らかに異能によるもの。
しかし、なんで無効化が」

上条「それじゃ、少し冷えてきたし俺は先に教室に戻ってるわ」

姫神「これはまさか、私の近隣の村を滅ぼしたと言われる、貧血の吸血鬼ヘモリティックアネミア…」

何やら一人でブツブツ呟いている姫神を残すと俺は屋上の階段を一段飛しで駆け降りた。


75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 08:58:44.42 ID:y94ZQCduO

土御門「さて、それじゃ授業も終わった事だし、さっきとゲーセンにでも行くぜよ」

身体中、包帯でグルグル巻きにされた土御門が大きな伸びと共に言う。

青髪「別にいいけど、二人ともそんな身体じゃスト四に勝っても嬉しくないで…」

上条「待てよ、まだ負けるって決まったわけじゃないぞ青髪さんよ」

決して負け惜しみなんかじゃない、俺は今までの経験を経て左手の使い方が上手くなっている気がしたからだ。
そんな俺の余裕に青髪たちは困惑の表情で俺を見つめながら歩いていた。
「あ、あら…ぐ、偶然じゃない!アンタも今帰り?」


76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 09:10:40.43 ID:y94ZQCduO

校門まで出て来た俺達に不意に掛けられた声。その方向に目をやるとビリビリ事御坂美琴の姿があった。

上条「何?お前まだここで待ってたのか…、暇なヤツだな」

御坂「誰が暇人よ!……て、ちょっと何でそれを知ってるのよ!」

上条「さて何ででしょうね…、んじゃ俺達ゲーセン行くからまたな」

御坂「待ちなさいよ!私考えてきたの…アンタの腕を元に戻す方法を!」

そう言うと御坂は俺にレポート用紙を突き付けた。何枚にも渡って細かい字で書き記されているのが分かる。

土御門「上やんー、何やってんだ、早くしないと筐体が埋まってしまうぜよ」

上条「という訳なんだ…悪いけど俺達これからゲーセンに行くから」


77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 09:20:44.81 ID:y94ZQCduO

御坂「ゲーセン?なにいってんのよ、そんなのよりアンタの身体の方が大事でしょ!アンタのその不幸を私が取り除いてあげたいのよ」

上条「いや、でも上条さんの不幸は今に始まった事じゃないからね…、それに右手が無くても何とかなりそうだしね…」

俺は御坂にそう告げると、振り返り青髪たちの元に走った。
早くしなければ下校帰り学生達でスト四の筐体はすぐに溢れかえってしまう……、その事を考えると俺の気持ちははやるばかりだった

青髪「上やん、どのキャラ使うん?定番のバルログかいな」

上条「いんや、今日はザンギュラな気分」

御坂「…………………」


79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 09:34:17.56 ID:y94ZQCduO

いつもの放課後、いつもの様に青髪達とゲーセンで遊ぶ……はずだったのだが。

上条「なんでこうなるんだよ、ふ、不幸だぁ……」

後頭部に本日三度目の超電磁砲を頂き、俺は気絶している間に喫茶店に連れ込まれていた。

御坂「このC1パターンってのは、アンチスキルが少々厄介になるでしょうけど、後でいくらでも揉み消せるでしょう」

青髪「いや…でもその場合じゃ、事前に幾らかの根回しが必要や…。僕的にはこのE8パターンが無難やと思うんやけど」

御坂「妹達を6人犠牲にするこの方法を無難と……、とてもレベル0の意見とは思えない冷徹かつ的確な判断ね。さて当麻、キミの意見を聞こう」
ストローを咥え、窓から通行人の様子を眺めていた俺は不意に話をふられて戸惑う。


80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 09:48:31.52 ID:y94ZQCduO

上条「なぁ、協力してくれるのは嬉しいけどなんでそんなに必死なんだよ。別に自分の手じゃあるまいし、俺そんな困って無いしさ…」

御坂「アンタが困ってなくても私が困るのよ!黙って言う事を聞きなさい」

上条「なんだそりゃ…、なんでお前が困る事なんてあるんだ?」

俺の問い掛けに、御坂は一瞬動きを止めると、顔を真っ赤に染めた。

土御門「ははん…さてはあれか?好きな人と手を繋いで歩きたい…そういう事ぜよ?」

土御門が御坂の耳元で何か呟きかけると、御坂より一層顔を真っ赤にして首を激しく縦に降り出した。

青髪「なるほどな、そりゃ事情が変わってきたで…。それならこのX9パターンんや!」

勢い良く俺の目の前に一枚のレポート用紙を突き付ける青髪。
コイツらの異様なテンションに俺は呆然とその光景を眺めるしかなかった。


81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 10:04:42.19 ID:y94ZQCduO

御坂「X9パターン…、かなりの危険が伴うわね。でもこの際四の五の言ってられないか…」

上条「危険…?なんだよそりゃ、どういう内容なんだ」

土御門「学園都市第一位といわれる、一方通行の力を借りる方法ぜよ」

御坂「この方法はあんまり乗り気じゃないんだけどね…第一アイツが今どこにいるのやら」

上条「それならアイツ悪そうな顔してるし、ゲーセン辺りでタムロしてるんじゃ」

御坂「それって単にアンタがゲーセン行きたいだけでしょうが!つか発想が古いのよっ!」

そう叫びと、御坂はテーブルに飛び乗り、俺の頭に勢い良く踵落としを放った。


82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 10:15:55.64 ID:y94ZQCduO

なんだかんだで街中を探した所、結局はゲームセンタで一方通行の姿を見つけた。

一方通行「……クッソォ、なンであの位置で取れねェンだよ…」

御坂「本当にゲーセンにいるなんて……、でもなんでUFOキャッチャー?普通インベーダゲームでしょ」

どうやらキャッチに失敗したらしく、筐体の辺りをグルグルと弧を描きながらコインを入れるか悩んでいる一方通行の姿があった。

土御門「お、もう一度やるみたいだな。しかし、アイツの欲しがっている『ドデカアイルー』は位置的に取るのは難しい」

青髪「普通なら店員さんに位置を直して貰うんやけど…彼のプライドが邪魔をしてそれが出来ないみたいだね」


83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 10:31:35.94 ID:y94ZQCduO

一方通行「縦は大丈夫だ…、横も問題無ェ。そうだ、そうだぜェその位置だ。アイルーさんよォ観念すンだな」

一方通行が勢い良くクレーンのボタンを叩き付けると、目標の人形をしっかりと掴んでいた。

御坂「なっ!……あの位置であのクレーンさばき、なんて操作技術なのかしら」

土御門「いや…、素人目には完璧に見えるが、クレーンの握力が少し弱い…あれは無理だ」

土御門の言葉通り、人形は取り出し口の寸前でクレーンから抜け落ちていった。

一方通行「ンだと…、そうはさせっかよ!ベクトル操作切り替え、対象をUFOキャッチャー本体!」

上条「な…馬鹿な、抜け落ちた人形がもう一度、クレーンに戻って行くだと……!」


85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 10:47:48.45 ID:y94ZQCduO

一方通行は己の戦利品を、取り出し口から勢い良く取り出すと、至福の笑みを浮かべながら見つめていた。

御坂「ドデカアイルーおめでとう…、アクセラレータさん……」

いつの間にか一方通行の隣りに移動していた御坂が、耳元に息を吹き付けながら囁く。

一方通行「……ンぁぁぁぁぁッ!?ざ、雑音は…は、反射ぁ!」

耳を塞いだ一方通行に、御坂はレポート用紙に何かを書き殴って見せつける。途端に一方通行はまた身を悶え出した。

上条「アイツ……Sだな…」

青髪「ただのSやないで……伝説のドSや…」

御坂「なんだか知らないけど一方通行が協力してくれるってー!」

御坂の後を重い足取りで歩いて来た一方通行の髪は、いつに増して白いような気がした。


86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 11:04:15.35 ID:y94ZQCduO

一方通行は俺達の姿を見つけると急に腰を抜かした。

一方通行「な……な、テメェその右手はどうしたンだよ!?誰にやられた」

上条「あぁ、ちょっとな…。それより悪いな、無理言って」

一方通行「ちょっとじゃねェだろ!テメェの右腕は幻想殺し…明らかに異能によるもンだ。
こりゃまさか、SEGAのUFOキャッチャー…」

御坂「なにいってんのよ、獄炎の超能力者ゲシュペンスト・ソサエティに決まってるじゃない。それで、ヤツを炙り出す為にアンタの力が必要なの」

土御門「いや神祿の式神、七月幻想曲という可能性も拭えきれ無いぜよ…」

俺は目の前で議論を繰り広げるコイツらを呆然と眺めていた。どうせ犯人なんて見つからない…いや見つけさすわけにはいかない…。

上条「待てよ…一方通行の能力を使えば全て丸く収まるんじゃないか…」


87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 11:15:03.99 ID:y94ZQCduO

俺は一方通行をトイレに連れ込むと、これまでの出来事を伝えた。

一方通行「そ…それじゃ右手を喰われてから今まで、病院にも行かねェでダラダラ野球やってたってェのか!」

上条「野球じゃない…ソフトボールだ。それで出来るのか出来ないのかどっちなんだ?」

一方通行「俺の能力を持ってすりゃ、胃液を逆流させテメェの右手を吐き出させるなんて簡単だ」

一方通行のその言葉を聞き俺は安堵した。これなら誰も傷付くことなく、この騒ぎを終息させる事が出来る。

一方通行「しかしだ、ただ一つ……、ただ一つだけ欠点がある」

上条「欠点?…くそっ、ここまで来て何なんだよ一体」

一方通行「………俺の身体が幼女のゲロまみれになっちまう」

上条「………………」


88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 11:27:02.51 ID:y94ZQCduO

俺達は土御門に気付かれないようにゲーセンを抜け出すと100円ショップに立ち寄り、レインコートを二着買い込み自宅に戻った。

インデックス「な、何当麻……そんな怖い顔して」

俺はベッドの上で寝息を立てていたインデックスを押さえ付けると、一方通行に差し出した。

一方通行「本当に、後悔しねェンだな…覚悟を決めろよ」

上条「男は、やると口にした時には…既にに覚悟は出来てるんだぜ。一思いにやってくれ!」

インデックス「え、ちょっな…何の話?ねぇ何の話なの!?」

一方通行の指がゆっくり、そして確実にインデックスの身体に触れたその瞬間。俺の部屋に一筋の虹が浮かび上がった。


89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 11:36:40.58 ID:y94ZQCduO

そして、再び目が覚めた俺は病室のベッドに横になっていた。
右手でカーテンを空けてみる……窓からは眩いばかりの青空が広がっていた。

上条「どうやら手術は成功したようだな……」

右の掌を何度か握り締めると、急に全身に疲れを感じ、壁にもたれ掛かる。
終わった…これで、何もかも…、誰も傷付く事なく終わらせる事が出来たんだ。
薄れて行く意識の中ぼんやりとそんな事を考えていた。


93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 11:57:54.53 ID:y94ZQCduO

その刹那、病室のドアをぶち破り、大勢の大群が俺目掛けて押し寄せて来た。

御坂「大丈夫当麻!?獄炎の超能力者ゲシュペンスト・ソサエティ…覚悟!」

御坂妹「違います…M-46対地雷戦車によるもの…とミサカは訂正します」

小萌「違いますよ!これは安来青二鋼、総火…」

姫神「違う…貧血の吸血鬼ヘモリティッアクアネミア…」

上条「どれも違う!いいからお前らそのバズーカ砲を仕舞えって!!」

インデックス「バズーカ砲じゃなくてパンツァーファウストなんだよ。当麻ぁ…」

上条「んなもん、どっちだっていいわ!元はといえばお前が俺の腕を!!」

不敵な笑みを浮かべたインデックス…。そして晴天の青空の元、俺の叫び声が病院全体に空しく響き渡ったのであった。

一方通行「だから言ったンだよ、覚悟が出来てるかってな…」

青髪「なにしてるんアクやん?はよゲーセンいこうや」

土御門「アクやんのブランカは反則なみに強いからな…手加減頼むぜよ」

~END~


94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 12:00:12.56 ID:QhULYR+e0

乙!


95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/28(日) 12:01:08.91 ID:y94ZQCduO

これで終了ー、保守支援感謝。

天丼ネタを提供してくれた>>4に感謝。
お陰で完結できたw


NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム2
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[ 2010/10/20 19:05 ] 禁書・レールガンSS | TB(0) | CM(0) |このエントリーをはてなブックマークに追加 |このエントリーを含むはてなブックマーク |はてなブックマーク - 上条「俺の幻想殺しが無い…?」
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